【声劇台本】氷の心臓【一人用】
僕:ユツキ BGM:あきろん様 台本:ユツキ
【声劇台本】氷の心臓【一人用】
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注意!
これは演技一例です。
このように演じろというものではありません。
ご自由に演じていただければ嬉しいです(´∀` *)
以下台本↓
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(曲始まり)
人形に感情はいらない。
そう言った僕の左頰を、君の右手が張り飛ばした。
首の向きさえ変わる勢いに、僕は目を瞬(またた)く。
直後にすっと伸びてきた君の手のひら。
(もうそろそろ〜)
あなたの心はまるで凍てつく氷のよう。
だけど氷はいつか溶ける。
春が来れば雪が溶けるように。
それにあなたは人形じゃない。
私はずっと昔に知っている。
あなたは、人間。
言いながら僕の頰をゆっくり撫でる君は、泣いていた。
その君の手を、僕の目から伝うぬるい液体が濡らしていた。
(優しいものは〜)
生まれて初めて、僕も人のように泣けるのだと知った。
気がつくと、二人して泣いていた。
知らずのうちに抱き合って、泣いていた。
心が緩んで溶ける、嗚咽が二つ。
不器用すぎる、不協和音が二つ。
(歌終わり)
僕の心を凍らせていた悪魔の鏡のカケラは、君の暖かな涙が食い尽くしてしまった。
小鳥が歌う、萌える薔薇の下で。
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