もう二度と、九月なんて来ないように。
#永遠の夏休み #My_Hair_is_Bad
#マイヘア
#拍手返します #拍手返す
#朗読
朝顔が咲いていた。
横に空の如雨露が転がっていて、
いつか夏休みが終わってしまうことを
みんなが知っていた。
ラジオ体操の判子が疎らだからって
怒られるわけじゃないし、
まだ宿題はほとんど残っているけれど、
大丈夫、
きっとまだ大丈夫。
気が付くと僕は鼻血を出して、
ネット横、木の下で横になっていた。
鼻に詰めたティッシュに汗と血が滲んでいた。
凍ったアクエリアスが
全身に染みていくのがわかった。
金属バットにボールが当たる、
上がる砂埃が目に染みる、
蝉にも負けずに叫び続けた
「ばっちこい、ばっちこい」
何を待ってる?
本当は何を待っている?
練習を終えると僕は歩いて帰った。
道路沿い、六階、親が置いていった飯代。
銀色の鉄柱、二階の学習塾。
キラやレアを待つ、商店街のカードダス。
静かに霊柩車が横切る度に、
山内が言っていたあの話を思い出した。
「お母さんやお父さんを連れて行かれないように
こうやって親指を隠すんだよ。」って。
日が暮れて鐘が鳴る
ただそれの繰り返しを
Comment
No Comments Yet.