46. 声劇G「或る本丸の話②」
【刀剣乱舞単発企画】椿警備隊
46. 声劇G「或る本丸の話②」
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#椿警備隊
当時、本丸には初期刀である蜂須賀と初鍛刀を含めたった3振りの短刀しかいなかった。当然の事かもしれないが、今回の任務に携わった6振りの内、この話を知っているのは、蜂須賀虎徹、唯1振りである。
🌸用語解説
『警備隊』
政府から委託される任務を遂行する事に特化した本丸の総称。一部ではエリート本丸と噂されているが、その正体は罪を犯した審神者に対する、司法取引の一つである。本丸を維持する為、審神者には生命維持が永続的に行われる。その命を得たいがために凶行に及ぶ審神者が増えており、政府で問題視されている。
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主を幽閉し終えた胡蝶というその女性は、俺に色々なことを教えてくれた。これからは俺が審神者業を請け持つ事、警備隊は所謂司法取引の一つだという事、主は今後、本丸維持と政府から委託された任務を俺達に伝達する役割を担うが、もう二度と、彼女の顔を見る日は無いこと、元々主の余命が短かった事…。彼女が幽閉されている今、この本丸では鍛刀が出来ない。仲間の殆どは、任務の為に赴いた土地で見つけた、主なき刀達だ。胡蝶によると、裏切りや抗争を防ぐ為、政府は連れ帰った刀達の記憶を改ざんしているらしい。…そうして仲間を騙して、任務をこなして、一体何度、季節が巡ったか…。でも、それでも、あの幸せだった日々の再来を夢見て、これからも俺は椿の花をこの背に背負い、刀を振るうのだろう。
今日も、本丸には雪が降り積もっていて。綺麗な椿が咲いている。
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🌸Cast
蜂須賀虎徹:ひよこ豆
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*Credit
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