【朗読台本】屋子菓駄
朗読: BGM:いさ様
【朗読台本】屋子菓駄
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雨空と虹です。
皆様の幼い頃の気持ちを思い出しながら心を吹き込んであげてください。
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回る羽が ひらひら 半透明をなびかせている。
それを後ろで感じながら青いアイスを頬張って、
10円玉をポケットに突っ込む。
麦わら帽子と、少し古いサンダル。
茶色の長椅子で ぶらぶら 足を垂らしていた。
あんなに恨めしい太陽だというのに、
明日になればまた ギラギラ 照りつけるというのに、
遠くへ沈むオレンジに哀情がふくらむ。
じわじわ 滲む汗さえ忘れてしまいそうな、
冷たさと少しの酸味を舌に転がして、
少しだけ煩わしい夕飯(ゆうはん)のことを思う。
嫌いじゃない。
でも、全て飲み込むには子供らしさが足りなくなった。
計算ドリルも読書感想文もやらなきゃいけない子供なのに。
自由研究だって言うなら
本当の自由を探してやる!って
大声出したくなる、夏だ。
2つの風車(かざぐるま)が カラカラ と風鈴をかすめて
結構やるじゃん、って腕を掲げる。
「ばあちゃん!当たり出たぁ!」
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いさ様のBGM 和風03 をお借りしました。
夏の夕暮れを連想させられる素敵なサウンドに出会えたこと、とても嬉しく思います。
ささやかな反抗期の夏休みを思い出すように言葉を連ねていました。
田舎の駄菓子屋の前で、セピア色のフィルターをかけて。
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