宗三左文字は鳥籠の中
宗三左文字(柊)
宗三左文字は鳥籠の中
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⚠︎コラボ不可
こちらは刀剣ラボ。
とうらぶ二次創作、幼児化ユニットです。
公式や関係者などとは一切関係ございません。
研究所と被験体という設定上、薄暗い内容が多くなりますので、苦手な方はご注意ください。
刀剣ラボ、初めての活動は声劇です。
第7弾は柊さんの宗三左文字となります。
使用BGMは玉響さまのIb -Dining Room-です。
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彼は空を見上げていた。
あの広い空を伝っていけたなら、どこに行けるのか。
希望が無駄とは言いつつも、自由を願った。
彼が暇つぶしの散歩をしていると、見慣れた背中。
更に遠くにも、同じく見慣れた背中があった。
きっと、また感傷に浸っているのだろう。
憂い、か……そんなもの、もう____
彼には憂いが普通のことだった。
だから、憂うことが何かを忘れてしまった。
その目は如実に、その憂えを物語っているというのに。
「まったく、あきませんね。かれも、あなたも」
うるさい、とだけ返ってきた。
不毛な言い合いにはならないからいい、彼は思った。
意地悪で揶揄うというより、最早これは性分。
うっかりで面倒な自体は避けたいと、常々思っている。
彼は藤の瞳を見つめ返すと、すぐに踵を返した。
別に、彼に用がある訳ではなかったから。
「おやおや……また、ためいきかい?」
いつも笑っている金と赤の瞳が、目の前にいた。
いつの間にとは思うものの、いつものことかと呆れる。
目は笑わないくせに溜息がどうしたと、彼は思った。
鳥籠の中は案外、平穏で。
だからこそ、憂いが晴れることもない。
憂えない彼も笑わない彼も、思いは大差ないのだろう。
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#刀剣ラボ #刀剣乱舞 #とうらぶ #宗三左文字
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