【声劇台本】散らせよ花と文
演者様のお名前「」『』
【声劇台本】散らせよ花と文
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それは言葉のあやでした。
それは 美しくて悲しくて 別れを彩るに相応しい、
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[回想。真夏の校舎、プールにて。
薄い色彩の中で水に沈んでいく彼女]
「こころをば なににたとへん」
「こころはあぢさゐの花」
『ちる!ちゃんと息、して!』
「(気にせず)ももいろに咲く日はあれど」
『…うすむらさきの思ひ出ばかりはせんなくて』
[夢の中。今度は月の浮かぶ朝であった。
彼女は翅をつまんで笑っていた]
「どうやったら青い花が育つかな。」
『白い花を青く染めれば?』
「そんな簡単な事じゃないの。
思考を放棄することは…!」
『でも、どっちかが先に散るんだよ。』
「…っ」
[舞台の上。これが劇中劇だと気付かない彼女。
機械のように僕の名前を呼びながら泣く。]
「透かしても溶かしても、
青は勝手に溢れていくの」
「ほんとの名前を教えてよ、ーー」
それが彼女の遺言だった
(僕の、名前はーー)
『花は…散っても花、だよ』
「なら、散らした言葉は わたしが綴るね」
『「散らせよ花と文」』
……………………………………………………
言葉を味方につけたなら、できたなら、
……でも、夢だから、関係ないか。
下らないし、散らかしたら早く片付けてね。
「」…花の少女。名前は ちる、という。
夢の中で花を散らす。
『』…文の少年。名前はーー、という。
散った花を拾う為に夢に来る。
ちょっと区切りの良い投稿数になったので、
ほんのり遊んでみました。
お得意のイミワカンナイ雰囲気台本、
なんと掛け合いにて登場です。
好きなところを、好きなように読んでください。
解釈は皆様のお好きなように。
冒頭の台詞は 萩原朔太郎 「こころ」
より拝借させて頂きました。
#卯木の台本
Comment
14commnets
- 泡梦 サヨコラボさせていただきました、 ひと読み惚れ いたしました、 この台本に出逢えてよかったです...𓂃◌𓈒𓏲𓆸 ありがとうございました
- ちゅび質問すみません。「こころをば なににたとへん」のセリフは、「こころをば」で区切って読む感じでしょうか?それから、「たとへん」は読むと「たとえ(へ)ん」へをえと読む感じ出しょうか?とても素敵な台本なのでぜひ読んでみたいので質問失礼しました!
- ちゅびとても儚いです…(´;ω;`)ウッ…
- シアンお借りしました。
- 雨井お借りします
- 神埼 れい@ฅ台本お借りしました。 綺麗で繊細で、けれど大胆な言葉選びが素敵です。 わたしなりの解釈で演じさせていただきました。m(__)m
- ちひな@unisiX🍎コラボさせていただきました!ありがとうございます!本当に素敵な台本ばかりですね……!
- 悠里@低浮上台本、お借りしました……! 言葉の1つ1つ、全てがほんとに綺麗に組み合わさっていて、90秒がこんなに濃く複雑にできていることにびっくりして、本当にほんとに大好きです!!!
- 兎丸˙˚ ᕱ⑅ᕱ ɞ˚˙お借りしました、とても素敵な台本が多く、楽しく読ませて頂いています(*ˊᵕˋ*)
- 卯木さゐくふふん!ふんすふんす! ずーちゃんはいつもわたしというあやふやな存在を、こう、ぴたっと型にはめてくれるようで、 あぁきっとわたしはこうしたかったんだろうな こうなりたかったんだろうな、って 綺麗に収まったような、そんな感情をくれる素敵な方だなと改めて思います。(?) うれしいなぁ、嬉しいです、本当に!わたしも大好き! そういう律儀でマメな所もほんとに好きだし嬉しいです! やっと50、形にしました。次はその倍まで突っ走りますから、わたしはチベスナに並走を所望します!です!
- 卯木さゐくたまちゃん……!! ありがとうございます…!機会があったら読んで頂けるとわたしがすごく喜びます!! はいってます、たくさん!気づいてくれてありがとう!! いつもコメントや嬉しいことに気づいてくれるの ほんとに嬉しいの!ありがとう(*¨*)(*¨*)
- 卯木さゐくよるしゃん〜!!ありがとうございます…!!
- 八百屋素敵な台本お借りいたします!( ノ;_ _)ノ
- 林檎お借りします!