【声劇】「命日から僕らが旅立つまで」
青×鴉くぴくぴ
【声劇】「命日から僕らが旅立つまで」
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青:大きな世界のどこかにいる、この小さな僕は、明日消滅する
青:......はずだった
鴉:「おはよう、今日もいい天気だよ」
青:命日となる日から何度も目が覚める度、左腕に残った小さな傷を確認した、なのにそれはいつもそこにいた
鴉:「また逃げるんだね、私からも自分からも....あの約束からも...」
青:風で揺れるカーテンも、窓から見える景色も、この病室も、何一つ変わらない僕の世界は紛れもなく続いていて、何故か悔しかった
鴉:「本当に鴉(からす)だったら、飛んでいけたのに」
青:僕は大切な誰かを助けたくて、でもそれが誰なのか、どこに行けばいいのか、本当は全部知ってるのに、忘れたくて、怖くて、逃げ出したんだ
青:「まだ間に合うよね、鴉」
鴉:「分かってた、君を苦しめることは」
青:「必ず見つけて自由にするから」
鴉:「待ってたよ...青」
青:「約束...したでしょ?」
青:少しだけ変わった僕の日常は少しだけ楽しくて切なくて、また病室から変わらない景色を眺める
青:それも今日で...最後
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*台本の大幅な改変等はご遠慮下さい
あらすじ
安楽死を選んだ青は、明日死ぬはずだったのに何故か同じ病室で目が覚める、前日の様に接してくる家族に先生達、戸惑いながらも左腕に残る注射の跡を何度も確認する。
だけどちゃんと注射の傷跡もあってあの日から何一つ変わらない世界に戸惑いながら、生活を続ける
そして命日となる日から手紙が届くようになる、それは覚えたての子供が書いたような字で、たまに読めない時もあったけど、どうやら見つけてほしいらしく、何通も届く手紙に青は気づく
幼い頃、鴉と名付けた名前のない子供。その子供は青にしか見えなくて、青は成長していく過程で鴉が怖くなくって、会わなくなったこと、忘れたくても忘れられなかった約束に
鴉はどこかに埋まっていて、動けないのだと、そしてそれを子供心に可哀想と思ったのかいつか助けると約束する
だけどその約束を青は守らなきゃいけないと思いつつ、自分からも逃げた。
鴉の手紙から今もまだどこかにいて、青をずっと待っている事、ちゃんと約束を守らなきゃいけないと思い、青はようやく鴉を探しに行く
青(あお)
自分が死んでも世界なんて変わらないと思ってる青年、故に安楽死を選ぶ
薄情者だと鴉は言っている
鴉(からす)
性別不明、子供の時に殺され、どこかに埋められた
青だけに姿が見えて、青と遊ぶ日々が宝物。
だけど安楽死をしようとした青に怒っている
会えなくなりずっと寂しくてずっと1人で待っていた。
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