【和風台本】枷と教え【一人声劇】
演者【腐人】×ピアノ【シュリ】
【和風台本】枷と教え【一人声劇】
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躊躇いなど許されない。
現代でも同じことが言えるのでは?
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何を躊躇って(ためらって)んだ
俺を心より思っているんなら、
迷わず斬る(きる)のが筋であろう?
然様(さよう)に別れを惜しまれては、俺とて逝き(ゆき)づらいってもんさ
まあ、
折角(せっかく)こうして生き延びている訳だ
ひとつ、確かめおきたい事がある
今、お前の進まんとする道は
お前が真(しん)に、正しいと信じる道か?
そうと頷く(うなずく)のなら、
己(おのれ)の正義を貫くのが、我が一族の教えだ
だが、
もしそこに、一抹(いちまつ)でも迷いがあるならば
その判断は枷(かせ)となり、一生お前を苦しめることになる
お前は所詮、真(まこと)の地獄というものを知らない
ただ無知な人の子だ
すまない
こうでも申さなければ、皆の死も報われないだろう
……さて、覚悟はとうに整ったさ
この血を決して無駄にはしないと、その刃(やいば)に誓ってくれ
散々面倒を見てやったんだ
最期(さいご)くらい、楽に送ってくれよな
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