送墓唄
mayuko
送墓唄
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息の途絶えた枯れ尾花に
狐火鳴く鳴く咲いた花は
灯して巡ろうか幽霊火
荒野照らして塵となる
夜露に濡れた
愛しい白玉(ハクギョク)の
骸
骸
あちら こちら
彼方 此方
埋(ウズ)むための影は見えもせぬ
捨て置かれてさようなら!
囂然(ゴウゼン)騒然引き連れ参ろう
拝鎖(ハイサ)!拝鎖!かくも五月蝿き
真冬の霊屋(タマヤ)は雨も凌(シノ)げぬが
騒ぐ鳴らすちんどん
行きの道ならお連れしよう
行きの道ならお迎えが
手招き拱(コマネ)くお手手を握り
杭の音が一つ二つと
頸骨(ケイコツ)五寸で繋ごうか
数え数え響きゃあ
見返りも知らぬ
やっと気付くは
愚図ども
貴方とお前と貴様と
さあさ参ろう貴様と
「ハカマイリ」
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