【和風台本】白銀夜叉と椿の花【一人声劇】
演者【りす】 ★ピアノ【みわたか】
【和風台本】白銀夜叉と椿の花【一人声劇】
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せつねえ。
雰囲気を大切にがんばりました。
ステキな台本
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寒椿 雪も手折らぬ 厳しさ
思い染むかな 紅の君
(かんつばき ゆきもたおらぬ いつくしさ
おもいそむかな くれないのきみ)
良き(よき)日だ
血の通わぬ我が頬(ほお)にも
綿雪ひとつ
日に解け、一筋
斯様(かよう)に晴れた空なれば
涙と見紛う(みまごう)者も、おるやも知れぬ
其方(そなた)はまこと、愚かしい(おろかしい)娘であった
斯様な鬼に気を許し
花をも凍らす、この息を乞う(こう)とは
其方が「美しい」と申した我が身は
其方が「美しい」と涙したこの花と、同じであったのか?
人の言葉を話せども
その本意(ほい)を解く事までは、私にはかなわぬ
人等(ひとら)が恐れるこの爪も、琥珀(こはく)の眼(まなこ)さえ
その目には、全て等しく映っておったのだろうか……
だが今は
その意を僅か(わずか)に知ったように思う
其方の息は、温かった
心の臓(しんのぞう)をも溶かす熱
これが、誰かを想う痛みというのであれば
私は永遠(とわ)に、知りとうなかった
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