死神

落語

落語を90秒に収めるのは、やはり無理かな、、、。億男という本に感動して、落語の死神の台本を作ろうと挑戦してみましたが、どうやら失敗のようです。頑張って作ったので、投稿だけしておきます。 蓮夜さんに演じていただきました！ありがとうございます！お手本に聴いてみてください。 https://nana-music.com/playlists/2226525/ ルカさんに初落語にて演じていただきました！ありがとうこざいます！ https://nana-music.com/playlists/2224149/ 自分でも演じてみました。 https://nana-music.com/playlists/2222664/ ------------------ ある男がおりまして 曲りなりとも真面目に暮らしちゃいたんで 女房と 二人の娘がおりまして まあただダメ亭主とはその女房の口癖みたいなもので 「いやー、もう生きた心地がしない 死にてー。」 男が口癖のように口にするものですから そんな言葉が好物な死神がやってきまして じゃあ、死になとその低い地の底から出てくるような声で語りかけてくる訳です 驚いた男がいや、待ってくれと口癖みたいなものなんだと助けを乞うと まあ、では生かしてやろうとなりまして まあただ今のまま生きていてもつまらないだろうと 死神が見えるようになる呪いをかけられまして ただこれはこの男を億万長者に変えるための呪いで 死神はこれで医者になれと言う訳です 死神が枕元にいればそいつは死ぬ 足元にいたら呪文を唱えれば 死神を追い払えると 死神を追い払うと 病気が治る で、 お金がもらえると 20、30両、50両と 名医者としての噂は広まり どんどんお金が貯まり 人生が変わった気がしてきます まあ 人はお金に弱い生き物でして お金の重みで価値観の秤が壊れ始める 高級なものばかり手に入れて 貧しかった時のものはどれもダメと 女房とも別れてしまう訳です ただ使えば無くなる それがお金で そのうちお金も尽き 枕元に死神がいれば男は何もできないので 悪い噂も広がり 医者として稼げなくなってきまして 初めより酷いことになってしまいました ただ長い人生 分岐というのは突然来るもので 商家の主人を治してほしいと 依頼がありまして よし来たと行ってみたものの 死神は枕元に あぁ ダメですねと言うたのですが 待て待てと1000両出すから治してくれと 今死なれたら困るのだと 頭は生きているうちに使うもので では、布団をくるりと回せば 足元になるなと 回して 呪文を唱える訳です 死神は突風に吹かれた紙のように どこか消えてしまいました いやいや、良かったとその帰り道 いつぞやの死神が来て おいおいと ちょっと来いと 半ば強引に洞窟に連れて行かれまして その中には 何千万のロウソクが並んでおりました 「なんだいこれは？」 これは人間の寿命だよ あれがお前の元女房のもの こっちの長い二本が娘のものだな んで、その隣の消えかけているのが お前のだ 「消えたら、これは消えたらどうなるんだい」 死ぬよ 「ちょっとちょっと待て待て」 簡単なことさ、お前は寿命をさっきの主人と交換してしまったのさ 「そんな、、あれはそんな話知らなくて、待て待て、もらった金を譲るから、今回だけ勘弁してくれないか。出来心みたいなもので。」 いや、それは無理だ 何に使うんだいそんなもの そんな恐ろしいものいらないさ 「許してくれよ。もう分かったよ。 出会った前に戻してくれよ。 悪い夢なんだろう。女房と娘と悪態言われながらも暮らしていたのが一番幸せだった。もう戻してくれよ。悪い夢なんだろう。」 夢ではないことはロウソクを消せば分かるがどうかな 「うわ、やめてくれ、それだけはやめてくれ。」 そこまで生きたいと言うなら一つ方法がある この新しいロウソクを継いでみな 上手くいけば生き返る ただ消えれば死ぬよ ほら 死ぬよ 震えているな 消えると 死ぬよ 「あぁ、分かった。あぁ火が、消えてしまう、あぁ消えてしまう、あぁついた、つかない、あぁつかない、つかない」 消えたら 死ぬよ 死ぬよ あぁあぁ 消えたら 死ぬよ あぁ 消える 消える あぁ 消えた