【朗読台本】花桃街道

演者様のお名前

天真爛漫なこの春を 鮮烈に あなたの瞳に焼き付ける ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ 花桃の季節、傲慢たる勢いで 惜しげも無く春を散らして 彩るは八重の花弁 純白の蕾 濃紅のほころび ｢今年もこの季節になりましたね。｣ ずしりと枝いっぱいに 咲き誇るその花は、 一輪として同じ色はなく その刹那を染める ｢一本の木から三色も、いいえ 何色 なんて表すのが おこがましいくらい。｣ 野の柔らかな緑によく映える 鮮やかで 柔らかな 春の色 丘を縫うように重なる街道は まるで咲耶の衣のように ｢ずっと待っていました。｣ 歩けども 歩けども 飽くことなく続く花の彩 くすぐったい香りに 少し泣きそうになる ｢あなたが大好きです。｣ 圧倒的、強欲なまでに咲き誇る 気を抜いたら うっかり攫われてしまいそう ｢今だけ この春だけ わたしの虜になってください。｣ …………………………………… Twitterより頂いた色のお題は｢梅重｣ 愛らしい紅と桃の中間のような色です。 この台本のテーマは花桃。 桃でも桜でも梅でもなく、花桃。 ご存知かしら。 紅と桃と白が枝にもふもふ咲き誇るんですが、 今がまさに見頃でして。 近所に花桃が沢山咲く所があるんですが 毎年心をグワーッとされて帰ってきます笑 春の代名詞と言われる桜の儚さとは違う 押しの強い｢春！｣って感じの花です。 ｢｣内のセリフは、そんな強気な 花桃を想像してください。 性別、口調の改変等ご自由に。 お借りしたのは素敵なピアノサウンド。 彩溢れる美しい音に、 いつもお世話になっております…！ #四ノ宮りゐオリジナル #卯木の台本 #朗読 #台本