【読み聞かせ】銀河鉄道の夜【朗読】
作:宮沢賢治 音楽:Mieco「闇夜の夢」 語り部:神奈
【読み聞かせ】銀河鉄道の夜【朗読】
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桑島法子さんの朗読がとても好きだったのを覚えている。
銀河鉄道の夜好きです。
素敵な音楽にのせて。
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「おっかさんは、ぼくをゆるしてくださるだろうか。」
いきなり、カムパネルラが、思い切ったというように、少しどもりながら、急きこんで云いました。
ジョバンニは、
(ああ、そうだ、ぼくのおっかさんは、あの遠い一つのちりのように見える橙いろの三角標のあたりにいらっしゃって、いまぼくのことを考えているんだった。)
と思いながら、ぼんやりしてだまっていました。
「ぼくはおっかさんが、ほんとうに幸(さいわい)になるなら、どんなことでもする。けれども、いったいどんなことが、おっかさんのいちばんの幸なんだろう。」
カムパネルラは、なんだか、泣きだしたいのを、一生けん命こらえているようでした。
「きみのおっかさんは、なんにもひどいことないじゃないの。」
ジョバンニはびっくりして叫びました。
「ぼくわからない。けれども、誰だって、ほんとうにいいことをしたら、いちばん幸なんだねえ。だから、おっかさんは、ぼくをゆるして下さると思う。」
カムパネルラは、なにかほんとうに決心しているように見えました。
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