異聞本丸物語・椿《声劇②》
審神者(気まぐれ猫)×宗三左文字(藍やまねこ)
異聞本丸物語・椿《声劇②》
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輝いていた世界から落ちた底で待っていたのは
自分の無知と、没落した生活と、
寄り添ってくれる刀《ひと》の温かさ
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宗三:ねえ、何してるんです?
審神者:…うるさい。
宗三:その服何日目ですか?いい加減着替えてくださいよ。
審神者:黙って。
宗三:部屋も片付けましょう、人が住んでいい場所じゃありませんよ。
審神者:黙れって言ってるでしょ!?いい加減にしないと質に入れるわよ!!
宗三:貴女がそうしたいのなら、どうぞ。そのお金でドレスでも買いなさいな。
審神者:…ごめん。
宗三:謝る事ないですよ。僕の主は貴女ですから、貴女の思うままに扱えばいいんです。
審神者:…そう言って、次の主に愚痴愚痴言うんでしょ?
宗三:言いませんよ。僕のことなんだと思ってるんです?
審神者:だって…
宗三:貴女は僕を使ってくれた。刀として、刀のあるべき使い方をしてくれた。今までで最高の主です。文句なんてありません。
審神者:……主失格ね、私。
宗三:さあ?僕はそうは思いません。
審神者:…ごめんね。
宗三:謝らないでくださいよ。
審神者:……、私、もう1回やり直せるかな、
宗三:貴女次第でしょうね。
審神者:もう、そこは一緒に頑張ろうとか言ってよね。
宗三:ええ…嫌ですよ、僕はただの刀ですから。
審神者:すぐそうやって逃げるんだから…
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#異聞本丸物語
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