立ち上る煙、愛しいあなた
彼女【コラボ者様】独白〈僕〉【コラボ者様】 BGM【シュリ様】
立ち上る煙、愛しいあなた
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煙の中に思いを馳せる愛しいあなたを
消えてしまいそうなあなたを
この手でつなぎ止められたら、そう思ったんだ
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シュリ様の素敵な曲をお借りしました
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「……幸せってのはなんだと思う」
立ち上る紫煙を眺めながら彼女はそう零した
「金があれば幸せなのか、愛があれば幸せなのか人によって変わってくるだろう幸せってものは」
煙草を吸う彼女と彼女を眺める僕
このような会話をすることは稀にあり、いつも彼女は紫煙の向こうを見つめていた
「私は……幸せなんだろうか」
父の真似をして煙草を吸い始めたのだと昔聞いた
記憶に残る微かな父の面影をタバコに求めているのだと
「少々苦しい時もあるが私の人生は順風満帆と言ってもいいだろう
親はいないが友人はいる
それにお前だって」
こちらを向いた彼女の顔は酷く寂しげだった
1人置いていかれた幼子のように
彼女の細い指先に触れ、そっと絡める
冷えきったその手に僕の熱を伝えるように
憂いを見せる煙草の煙をを振り払うように
煙草の灰がポトリと落ちる
「あぁ……こういうのを幸せと言うのかもな」
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失ってしまった戻らない思い出も共に癒してくれる人がいるのならどうにか立ち直ることが出来るのかも知れません
あの人の真似をして吸っていた煙草も、思いを馳せるように眺めていた煙も
繋ぎとめてくれるならもう必要ないのかもしれません
読み
立ち上(のぼ)る
順風満帆(じゅんぷうまんぱん)
微(かす)かな
酷(ひど)く
煙草台本三部作の2作目になります
3作目
https://nana-music.com/sounds/03b1a306/
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1commnets
- 南 可奈@コメント返信遅れてます台本をお借りいたしました。 切なくてかっこいい物語をありがとうございました😊