13日目・演目【那須与一の扇の的2】
粟田口一座 語り部/薬研藤四郎
13日目・演目【那須与一の扇の的2】
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…よぉ、忙しいのによく来てくれたな。盛況盛況。今宵は俺、薬研藤四郎が担当だ。ずっと語り継がれる戦物語、一度は聞いたことがあるんじゃねぇか?せっかく来たんだ、しっかり聞いていってくれよ。
時は源平合戦。源氏と平氏が海上で向かい合う戦いだった。夕暮れも近づくなかで、拮抗した戦い、平氏側が打って出た。船上に扇を立て、的として源氏側に「これを射よ」と挑発したのだ。
しかし、とても風の強い日で、船も扇もゆらゆらと揺れていた。「誰も当てれやしない」平家側はそう高を括っていたがな、源氏側にはそれは大層な弓の名手が居たんだなァ。
那須与一という男だ。小柄な男ではあったが信仰にあつく、使う矢も弓も高価なものだったらしい。那須与一は的を射る前、必ず祈るらしい、目を瞑り仏様や神様に祈ることが奴さんの信条だった。
#粟田口一座
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1commnets
- ナナこの話大好きです!!(*≧∀≦*)