1日目・演目[狐面の少女]
粟田口一座 語り部/鳴狐
1日目・演目[狐面の少女]
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「与太話をしてあげる」
狐面の少女・語り部/鳴狐
[狐面の少女]語り部/鳴狐
こんばんは。君も鳴狐の話を聞きに来たの?
…うん、良いよ、話してあげる。
今日は怪談。狐にまつわる、ね。
演目、始まるよ。
とある男が、夏に故郷へ帰ってきた。
お彼岸と、帰省を兼ねて、ね。
ちょうど夏祭りの時期だから、と年老いた
両親に勧められて、楽しむような歳でも無いと
言いつつも、夏祭りの日に出掛けて行った。
楽しまないと悪いと思い、参拝したあとに
いくつか屋台に寄って行った。
「さて、帰ろうか」
そう思った時にクイと袖を引かれる。
そちらを見やれば、狐面を被った少女がいた。
「帰レナイヨ」と少女は言う。
男が、不気味に思いそれを無視して、
家へ帰る道を歩いても、一向に着かなかった。
「帰レナイヨ」とついてきたのか少女がいう。
帰りたかった男は「どうしたら帰れる?」と
尋ねてみた。
「阿吽ノ神狐(あうんのしんこ)ニ挨拶シタ?」
少女は言った。
男はすぐさま、狛犬代わりに神社の入り口を
護る神狐の石像の下に、屋台で買った林檎飴を置いた。
気がつくといた筈の少女は消えていたってさ。
さて鳥居を出るか、と思えば、背後から
聞こえたらしい。…皆も知ってる鳴き声。
『「コン」』
…ほらね?どうやらその男、帰ったあとに
昔にも同じことがあったんだと思い出したらしい。
……どちらも無事に帰れて、良かったね。
困ったときの狐頼み、なんてね。
……これで終わりだよ。
聞いてくれてありがとう。
終幕
「ちなみにこの男って鳴狐の主の友達の
従兄弟のお父さんの昔の話、なんだって。
そう、まったくの他人。ってお供が言ってた」
キャスト
鳴狐(要霧)
キャスト紹介音源
https://nana-music.com/sounds/02ec318e/
#粟田口一座 #刀剣乱舞
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