【台本】断頭台の慟哭【一人声劇用】
台本:KEY 読み手:ナナシ
【台本】断頭台の慟哭【一人声劇用】
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—————————ここから台本——————————-
今日は一人。
明日は二人。
見知った人間が階段を上る(のぼる)。
大衆は狂ったように騒ぎ立て、醜悪な面で手を叩く。
「何か言い残すことは…」
数日前まで国の王だった男は、ただ国に栄光をと呟き、肉塊へと成り果てた。
敬愛すべき我が王よ…。
お許しを…。
一人二人と首を飛ばし、効率的に死が積もる。
何が世紀の大発明だ!
どこが人道的であるものか!!
私はとても愚かだった。
この発明の危うさに気付くのが、致命的に遅過ぎた。
今日も一人、断頭台へと上って(のぼって)行く。
…あぁ今日はあなたでしたね愛しきマリー。
王家に咲いた一輪の薔薇。
この花を手折る(たおる)大罪を、罰するものはここにはいない。
ギロチンの刃(やいば)がギロリと鈍く光を放つ。
私はただ、苦しませたくなかっただけなのに。
日の照りつける中央広場。
今日もそこには赤が舞う。
Comment
2commnets
- ナナシ
- けい演じて頂きありがとうございました。 マリーと呟く場面グッときました。 また機会がありましたら、是非よろしくお願い致します。