ぽえとれーれーでんぐ
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ぽえとれーれーでんぐ
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ぽえとりーりーでんぐ
ってやつ
萩原朔太郎をパクってつくった詩からばっすい
読み間違えしまくり\\\\٩( 'ω' )و ////
わたしはある不吉なことについて考えこんでいる
それは月下の仄白い鮮血のような寒椿が落ちる様子に似ている
わたしはある苦しみについてさいなまれている
それはボタ雪に哀しく吸い込まれるメジロの声に似ている
渡り鳥の群れが飛んでいる
頭上の曇天だ
どこにゆくのだろうと考える
どこへゆこうとも思わないわたしは足元を感じる
冷えた指先を太陽にかざしたが
頭上はぶあつい曇天だ
かすかに残った熱は雲にねぶりとられてゆく
足が死にかけた山羊に触れた
かすかな温もりだ
この肢体を投げ出した命は愛情を乞わんとしてかなしい吐息をもらすのだ
わたしの冷え切った指先は
この幽かな灯火を消してしまうだろう
わたしには愛情を与えることができない
しかしわたしは愛情を乞うこころも持たないのだ
太陽など必要なものか
日向を探して移ろいゆく意識のなんと無意味なことだろうか
立ち尽くすわたしの頭上を
渡り鳥の群れが過ぎていく
温もりを乞うて力の尽きるまで羽を広げるその姿よ
お前たちはいったいなんなのか
わたしは歩くこともない
立ち上がることもない
冬の冷たい大地の上で熱の奪われるがまま
時が過ぎるのを見ている
するとわたしは憎しみを噛み潰し
そうしてまたあの陰鬱な考えに満たされる
双頭の蛇はわたしを睨んでいる
地面には割れたガラス瓶のかけらが散乱し白雲を反射して鈍い声を上げている
傷んだ黒髪がアザミの根のように地を這っている
わたしはいみじくも貧しい考えに満たされている
もしも少しでも善良なしおらしいこころがあったとしたら
孤独と寂しさに凍って散り散りになってしまうだろう
わたしは夢を見る
御母の胸に抱かれたことのあっただろうか
わたしは夢を見る
兄弟や姉や妹のあっただろうか
わたしは夢を見る
親友というもののあっただろうか
わたしは夢を見る
わたしは醜い
厚ぼったく重い羽をした蝶だ
真っ黒な顔をしてギョロギョロと蜜を求めて徘徊している
この背中は
この足は
湿った土肌に根の生えたように怠惰を張り巡らせている
濡れた腕が風の音を引きずっている
わたしは何も悲しむことなく息を吸っては吐き
矮小な虫達の羽音に目を凝らしている
しずかに
しずかに
せつない
せつない
こころも忘れて
わたしを苦しめた卑屈なやまいも今ではちっとも思い出されない
そうしてまた惨憺たる思いに苛まれる
ここは孤独だ
ともよ ともよ まだ見ぬともよ
父よ 母よ 兄よ 姉よ 弟よ 妹よ
もう思い出しえぬものたちよ
友愛の火をわたしは思い出したい
師よ ああ 聖人よ
わたしには道が
どこかに続く道があるのか
どうか教えてください
ここは寒い
こんなにもこの躰は冷たい
火を
幻燈に火を
らんぷに火を
かつては燃えていたはずの蝋燭に火を
憂鬱、そうこれは
微かな憂鬱という名前をしていた
きっとふと過ぎ去ろう
まるで永遠のようにわたしは儚くなってしまって擦り切れよう
わたしのとしつきのなんと悲しいことだろう
我が身を憐れみここに眠らんとす
#motu1480
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