【1-3】ジャズフレーズの音を3種に分類しよう
河上佑一
【1-3】ジャズフレーズの音を3種に分類しよう
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#jazz #ジャズ #ジャズ理論公開講座 #iRealpro
https://twitter.com/kwkm_sheets/status/944076289740124160
↑譜面
前回お話ししたアドリブの壁について、
☠️このスケールが使えると言われても具体的に何をすればいいのか分からない
☠️言われた通りに音を選んだだけではそれらしいフレーズにならない
上記2点の解決法、コードトーンへの「アプローチ」についてのお話。
譜面の1段目にはダイアトニックコード CM7 とそのコード上でのフレーズのサンプルをこちらで用意してみました。
そして2段目には、対応するダイアトニックスケール(C メジャースケール)が並べてありますが、実はこのスケール音それぞれにコードとの相性の良し悪しがあるのです。
この相性には3つのランクがあり、音符の下の◯△✖︎で表しています。それぞれ、
◯ コードトーン(コードの構成音そのまんまなので、コードの上にこの音を出しても全く問題なく馴染む)
△ テンションノート(コードトーンではないが、コードの上でこの音を出しても不協和音にはならない。ギリギリセーフ)
✖︎ アボイドノート(コードの上でこの音を出すと不協和音が発生する。アウト)
この3種の分類で1段目のフレーズの一音一音をチェックしたのが3段目です。3小節4小節目のアタマあたりにアボイドノートが紛れ込んでいますが、これでもコード上でフレーズとして成立しています。
ここで、コードトーンの持つもう一つの性質が明らかになります。つまり、「隣り合う非コードトーンを自分のほうに引き寄せてフレーズを安定させる力」なのです。そして、そのコードトーンに吸い寄せられる現象が「アプローチ」であり、吸い寄せられる音を「アプローチノート」といいます。
4段目の赤丸で囲んだ部分が、実際にアプローチが発生している箇所です。アプローチの種類には実は色々あって、1小節3拍目のEのようにスケールの隣の音を引き寄せる(ダイアトニックアプローチ)場合や、2小節1ウラのEのように半音隣の音を引き寄せる(クロマチックアプローチ)場合、さらには半音2つを一気に吸い上げる(ダブルクロマチックアプローチ)パターンやら上下に隣接する音をまとめて吸い上げる(デイレイドアプローチ)なんてのもあります。
このようなコードトーンの引力に着目することで、ジャズのフレーズとして成り立つ根拠の大体は示せることになります(尤も何事にも例外はありますが)。
というわけで、次回は3つ目の☠️についての対処法について解説していこうと思います。(続く)
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