語り『冬の帰り道』
BGM:立木 榛(とあさん。) 台本:雨之寂 読み手:
語り『冬の帰り道』
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#とあさんじゅうびょう
#オリジナル曲
#pairglass
#雨之寂
#声劇 #シナリオ #物語 #台本 #朗読 #一人声劇
使用BGM“ pair grass ”
https://nana-music.com/sounds/02f1ff5f/
もしよろしければ、あなたの声でこの物語を聞かせてください… #コラボ募集 #コラボ待ち
「あああああ寒い。意味わかんねー程に寒い!!」
そう言って叫ぶ彼の顔の周りに、白い息が漂う。
小さく返事をする自分の顔の前にも、薄っすらと白い息。
「…あー、そだ。ちょっとコンビニ寄ろうぜ。」
彼の提案でコンビニに立ち寄ると、買い物の用がない自分は、外のポールに腰掛け彼を待つことにした。
今日は風が強いから、雲は遠くえと追いやられたのだろう。暗闇の中に散りばめられた星々がよく見えた。
彼は戻ってくるなり、無造作にビニール袋を差し出してくる。
「特別に一個やるよ。」
何のことかと袋の中を覗くと、そこには肉まんが2つ、暖かそうな湯気をこぼして並んでいた。
「こーゆー寒い日は、肉まんでも食って帰るのが粋だろ?」
そう言って笑う彼は、何の断りもなしに隣に腰を下ろし、肉まんを頬張った。
自分も肉まんにかぶりつく。
暖かい息が、顔の周りを漂った。
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