ケムリ
遠堂 道哉
ケムリ
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前触れはあった
深夜0時すぎまで帰りを待った
無音の暗闇が蝕む心
愛すべき2人が怒鳴りあうことも
孤独よりマシだった
日が落ちた夕方
今日はいるかな?
なんて淡い期待が胸が痛いな
「ただいま」って声が
寂しく響くシクシク泣くこともなく
立ち尽くす
テーブルには冷めた夕食
誤魔化すように付けるテレビ
夢で会えたら抱きしめたい
目が覚めたら誰もいない
瞼を閉じてもあなたの笑顔が思い出せなくなった
何かを忘れないように必死だったことを知ってますか
あなたの
キスと愛がいつの間にか傷と涙に
あなたを
いつの間にか知らぬうちに見て見ぬ振り
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