【台本】君は椛【朗読】
読み手【コトハ】×ピアノ【四ノ宮りゐ】
【台本】君は椛【朗読】
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匙さんの台本を読ませていただきました。
匙さんがお書きになる台本は
いつも情緒にあふれていて、本当に大好きです。
もう冬が近いですね、最近寒くて
紅葉ももう散ってしまうのでしょうか…
(よく知らないのですが汗)
寂しい季節ですが、お家でぬくぬくしながら
これからもnanaや、皆様にはお世話になります!
宜しくお願いします(*´꒳`*)
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「紅葉(もみじ)の赤は、悲しい赤なんだ」
黄昏(たそがれ)の斜陽(しゃよう)は蜂蜜のように濃く、甘く僕を包み込む
息苦しさすら感じるそれは
あの日とよく似ていた
「どうして?」
僕は、ため息混じりに問いかける
川面(かわも)に浮かぶ赤黄(あかき)の葉は
気まぐれに揺蕩う(たゆたう)だけだ
「最期(さいご)に燃やす色だから。枯れて、朽ちて(くちて)、失くなるだけ」
寂しげな君の横顔
影絵のようにゆらめく曲線に
僕の締まった瞳孔が、ゆっくりと開く
それでも時は、待ってはくれないようだ
「この赤は繰り返すよ。少しずつ、色を変えても」
もう一度、何度でも
甦る(よみがえる)命の色は
忘れられることなど決してない
君はまだ、その意味を知るはずもなく
癖(くせ)で噛み締めた唇は
僕の知らない、滲む(にじむ)ような赤だった
#かたることは
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