【声劇台本】夕立
【BGM】夏柑♪さん・【台本】明治・【読み手】トーチ
【声劇台本】夕立
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お借りしました
なつが終わって。
気づけば、寒くなってきました
#BGM #声劇台本 #一人声劇 #一人声劇台本 #ひとり声劇 #夏 #声劇
以下、セリフです
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田舎町の夏が終わろうとしていた。
からんからん。
父が麦茶を飲むたびに氷が鳴って。
ころんころん。
アイスキャンディーのおじさんがベルを鳴らして消えた。
風鈴が鳴いた。
猫がなった。
畳(たたみ)が軋(きし)んで。
入道雲が空を飾る。
廃(すた)れた神社で、ひとりぼっちの神様が空を仰(あお)ぐ。
狐のお面に、こもれびがきらきらと散らばる。
お地蔵様の隣では少女が泣いて、
喧嘩をした少年は歯を食いしばった。
夏は孤独で、夕日も孤独。
それでも平等に夕立ちはやってくる。
「お家に帰ろ」と手を引かれ、「また明日」と手を振った。
「ごめんなさい」と手を繋ぎ、「また明日」と手を離す。
でも神様はひとりぼっち。
真っ赤な空を見て、今日もひとりで泣くのです。
うん。夏が終わった。
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