【声劇台本】灯火が消える前に。
【BGM】コウ / IA :みわたか・【台本】明治・【読み手】ライラ
【声劇台本】灯火が消える前に。
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#声劇 #nana民と繋がりたい
泣ける(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
林檎の木にほんの1つ実がなりました。
風もゆる草原で小鹿が茨(いばら)を踏みました。
年老いた狼はたった1頭愛した妻と洞窟で眠ります。
夜になると林檎は星の旋律(せんりつ)を浴びました。
小鹿は母親の暖かさを感じて夢に浸(ひた)ります。
2頭の狼は洞窟の中、輝く鉱石(こうせき)をただただ眺めました。
やがて秋がやってくると人間が足を踏み入れました。
ブロンドの少年が熟(う)れた林檎を摘(つ)み取りました。
山を焼かれたので小鹿は眠る場所を追われました。
狼狩り(おおかみがり)の老人が涙を1粒零(こぼ)して狼の夫妻を殺しました。
命の灯火(ともしび)は今日もふつふつと消えていく。
誰かの幸せを奪って、僕らは生き血を啜(すす)って生きていく。
湖面の旋律に耳をすませて。
彼らの鼓動(こどう)は今でも聴こえるはずなんだ。
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