風車の丘(前半)
ユラ
風車の丘(前半)
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週末の午後もう何にもやる気がしなくて
こんな仕事やめたい
ホームのベンチで茜色の空を見上げていたら
あの場所へ行きたくなって
モノレールに飛び乗った
1番近い楽園
工業都市の上を飛ぶ ジェット
どこまでも続く飛行機雲
港に浮かぶいくつものタンカー
黒く淀んだ海 赤潮の漂う夕暮れの膿
モノレールはいつのまにか
終着駅に辿り着いた
誰もいない丘で 静かに風車が回る
耳を掠める 海風の歌声 そっと聞いていた
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