【朗読台本】夏の妖精
台本:四 読み手:(コラボ者様)
【朗読台本】夏の妖精
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その歌声に惹かれたのは、きっと、愛がこもっていたから。
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僕には、好きな人がいる。
知り合ったのは、とても最近。
僕が大きな木陰に座る。
ギターを取り出し、指で弾く。
胸に浮かんだ言葉を紡ぐと、それは歌になっていく。
そして、決まって彼女が来る。
どこからか現れて、僕の隣に座る。
目を閉じて、耳を傾けて、僕の歌を聴く。
幸せそうに微笑んで、ただ歌を聴く彼女が好きだ。
けれど、彼女の顔色は日に日に悪くなっていく。
初めはどこかの病院から、抜け出したのかと思ったくらい。
ああ、でも。
きっと、明日が最後の逢瀬。
彼女はきっと、透明な羽の生えた妖精だから。
…これは、七日間の恋。
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愛の歌を歌うのは、男の役目なのです。
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