【朗読台本】画家
アスカ
【朗読台本】画家
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読ませていただきました。
時間ギリギリでしたが、なんとか収まりましたっ…!笑
⋆。˚✩
先生の作品は、先生が亡くなった後に評価された
彼は生前売れない画家だった、買い手は居るのだが少なく、毎日生きるのもやっとだった。
小さな才能は、大きく花開く事は無かったが
彼は悔やむそぶりを見せなかった。
ただ、描く事が好きで好きで、好きを表現出来るのならそれで幸せなんだと…評価なんてオマケみたいなものなんだよ、と教えてくれた。
彼の最後の作品は自画像だった。
実に楽しい生涯であったと
笑っているような顔だった。
それを見てきっと周りの人々は安心したのだろう。
「悩みもなく平気そうで、元気そうだった」と語っていた。
でも私は、彼は平気ではなかったと思う
心の隙間を埋めるために、
ただひたすら絵を描き続けていたんだとしたら?
本当は、生きているうちに認められたかったんじゃないか?…と
その証拠に彼は成仏出来ないでいる、
美術館に飾られた自分の絵の前に立ち
寂しげな背中と少し下がった眉をして
私はそれを…ただ黙って、見つめる事しか出来ない
⋆。˚✩
#一人声劇 #1人声劇 #死 #切ない #声劇台本 #無音で雨の声劇台本
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