【和風台本】命に問う【一人声劇】

演者【antai】×ピアノ【四ノ宮りゐ】

罪を贖う(あがなう)ために腹を切る、か…… まこと 都合の良い(よい)生き物であるな、人というのは なれば、その声があるうちに一度 我が問(とい)に答えてはくれぬか 其方(そなた)が捨てた命は、何処(いずこ)へ向かう？ ……知らぬと申すのならば、教えてやろう 一度絶たれた命は、ただ消えて戻らぬ 其方が然様(さよう)に抱いて(いだいて)きた罪の苦しみも 残り香(のこりが)すらなく消え去るだろう ……ある人の子が、こう申しておった たとえ死して姿を変えても 何時か(いつか)再び、お前の元に現れると だがそれも、未だ叶わぬ(かなわぬ)誓いだ 人の命というものは、 斯様(かよう)に儚く(はかなく)、呆気ない 然様ならばと 苦しみを捨て、無になるか はたまた、其の(その)短き命に尽くすか ……そう難しく考えるな たかが物の怪(もののけ)の戯言(ざれごと)であろう？ この夢より目覚めた時 其方の心に……其方の命に、問うてみると良い カッコいいなぁ。。。こんな言葉が言える人になりたい…