恵まれた人間【一人声劇】
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恵まれた人間【一人声劇】
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声劇台本第11弾です!
なんとなく暗い感じの台本が書きたくなったので(いつも通り)
羨ましかった(憎らしかった)のところは重ねる感じにしたかっただけです←
人間と書いて生き物と読んでみます
それではスタート
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人間には、悲しみや喜びはつきもので。
それがあったからといって、特にどうということはない。
けれど僕は、その平凡がたまらなく羨ましかった(憎らしかった)。
僕はたくさんの人間と出会い、関わり、そして知った。
彼らの感情が一律でないことを。
一人一人、「悲しみ」の意味が違った。
「喜び」の種類も、「怒り」の原因も。
彼らは彼ら個人の中でしか生まれない感情と、必死に戦っていた。
思い通りにならない感情にもがき、苦しみ、泣きながら。
僕はそれに、初めて気付いた。
やがて羨ましいという思いは消え、妬みもなくなった。
憎らしさなんて当然ない。
何も無い空っぽの僕は、きっと誰よりも恵まれている。
僕は嬉しく思った。
束の間、おかしいと思った。
どうして僕が、嬉しいと思っているのか。
それを感じてしまえば、僕は恵まれた人間ではなくなる。
僕は気が付かなかった。
彼らを「羨ましい」と思ったときから、既に僕は彼らと同じ人間(生き物)であったということに。
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みんな恵まれてるんだぜって思いました。
やってみた↓
https://nana-music.com/sounds/02f09467/
一人称、二人称変更、アレンジ、アドリブ等々大歓迎です( ´﹀` )
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