十六夜シーイング
乱藤四郎(cv.*Karen*)、へし切長谷部(cv.或布)
十六夜シーイング
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#nanaブラック本丸探検
追って来ている様子はなかったが、恐怖から鶴丸国永と江雪左文字から逃げた後、辿り着いたのは裏庭のようだった。
不気味なほどに大きな三日月が空を照らしている。
ふと視線をずらすと、大小二つの人影が。
立っていたのは、どこからどう見ても堕ちている様子の乱藤四郎とへし切長谷部。
しかし、彼らはにこやかに話しかけて来た。
「あれっ、見ない顔だね。お客さん?」
「ここの所多いな。しかし、なぜこのような裏庭などに?」
彼らはどうやら現実が見えていないようで、まるで普通の本丸の男士のような対応だ。
「…あの、さ、アナタは普通の審神者さんだと思うから、一つだけ、お願いを聞いてくれない?」
「俺たちは主に…そう、所謂虐待をされています。
俺は良いのです。けれど、仲間たちが苦しみ嘆いている姿を見るのは偲びなく…」
「だからさ、主さんも、ボクらの仲間たちも、みんなを助けてくれないかな?
ボクらは、まだやり直せると思ってるから」
「俺たちがもっと強ければ良かったのですが…お願いできますでしょうか?」
ここに審神者はいない。それは明らかだが、話を合わせ、試すだけは試してみると言い、ふたふりと別れた。
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