一人声劇 「時を待つ」声劇台本
詩真
一人声劇 「時を待つ」声劇台本
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#初投稿 #声劇 #声劇台本 #1人声劇 #一人声劇 #セリフ #朗読 #ねぐせ #天歳
「あたたかい風が吹いていて、
汗でしめった肌に触れていて、
額に涙がつたわって。
そんな事も知らずに、蝉は鳴く。
街からする音、誰かの喋り声
それらを無視し、0と1の世界をずっと見つめる。
僕は今日も、学校も、仕事も、なくて、虚空を見上げる。
僕がそうしている間にも、時計の針は進む。
365日ある中の、たった1日。
その86400秒の、たった1秒。
僕は考える。
2秒進んで、3秒進んで、
酸素を吸って。
僕は、生きている。
この1秒には、何もないのに
死にたくなるのは何故だろう。
ふとした時に、涙が溢れるのは何故だろう。
いつか僕も、映画の主人公の様になれるのかもしれない。
そんな幻想に憧れて。
才能なんてない、ただの凡人だという現実に目をつむって。
いつか、学校も、仕事も、人間も、好きになれる日はくるのだろうか。
いつか、この何もない時間を幸せだと思えるのだろうか。
いつか来る物に夢をみて、それが絶望に変わったとしても
僕らは這いつくばってでも、今を生きねばならない。」
お借りしました!!
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