雪崩のとき 前編
詩人:石垣りん BGM:シュリ 朗読:柚琉
雪崩のとき 前編
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ポツダム宣言受諾日ーー
故に戦争にまつわる詩を読ませていただきました
長いので前後編にわけさせてもらいます
題名は「雪崩のとき」
石垣りんさんのものです
色々な日でもある今日ですが、この時くらい、過去に想いを馳せてもいいのではないでしょうか
尚、女性の詩ということでこちらの声でさせてもらいました
BGMはシュリさんの「愁い」です
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雪崩のとき/石垣りん
人は
その時が来たのだ、という
雪崩のおこるのは
雪崩の季節がきたため、と。
武装を捨てた頃の
あの永世の誓いや心の平静
世界の国々の権力や争いをそとにした
つつましい民族の冬ごもりは
色々な不自由があっても
またよいものであった。
平和
永遠の平和
平和一色の銀世界
そうだ、平和という言葉が
この狭くなった日本の国土に
粉雪のように舞い
どっさり降り積もっていた。
私は破れた靴下を繕い
編み物などしながら時々手を休め
外を眺めたものだ
そして ほっ、とする
ここにはもう爆弾の炸裂も火の色もない
世界に覇を競う国に住むより
この方が私の生き方に合っている
と考えたりした。
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聞いてくださった方、シュリさん、石垣りんさん
ありがとうございました
そして戦争で亡くなられたすべての方のご冥福をお祈りします
#シュリオリジナル #シュリBGM
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