夜行性【台本】
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夜行性【台本】
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また、始まった。
私がそう心の中で呟けば、拍車がかかる家族の言い合い。
慣れというのは恐ろしいもので、
私はそれが始まると何も言わず家を出て歩いた。
夜の外は、美しい。
静かに虫の声が響き、暗い道で星や月がキラキラ輝く、私一人の空間。
「…好き、私は夜が好き。いくら家の中で喧嘩が始まろうとも、外に出れば一瞬にして静まる!」
この瞬間だけ、私は美しい。
私は、私を好きになれる。
普段は暗く一言も発さない夜のような私も、
ここでは明るい太陽でいられるの。
皆が機嫌の悪い朝も、
皆が私を冷たい目で見る昼も、大嫌い。
私は、皆が寝静まった夜に昇る、
太陽なの。
*
四作目です。
勢いで書きすぎですね。
拙いし尺余りですが、どなたでもお気軽に読んでくださると嬉しいです。
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