【一人声劇】倖せ【台本】

読み手 : お名前 BGM : ゆずちゃ様

台本書きに挑戦、二作目です。 幸せに満ちた世界。 ―――――――――――――― 穏やかな夜、二人で月を観ながら取り留めのない話をしていた。 月を見上げる貴女の横顔を眺めながら、ふと長く美しい黒髪に触れ撫でてみると、意図せず指先がうなじをくすぐってしまう。 思わぬ刺激にあっ、と甘い吐息を漏らす貴女。 その反応に愛しさと仄かな熱を抱き、そのまま愛撫を続ける。 ひとしきり貴女の情愛を受け容れたあと、潤んだ瞳で見つめてみる。 しかし貴女はただ悪戯っぽく、それでいて子を慈しむ母親のような微笑みで見つめ返してくるだけだった。 その眼差しに不思議と熱はゆっくり引いていき、貴女はさっきとは違う指先でまた頭を撫でてくれる。 瞼、頬、唇。優しさと慈しみに溢れる貴女の手に触れられた場所が、あたたかさと幸福に満ちていく。 心地良い気怠さに包まれながら私は口を開いた。 ｢ねえ｣   ｢なあに｣ ｢好き｣   ｢ありがとう｣ ｢…それだけなの？｣   そんなふうに睦み合いながら、私は幸せと一緒に深い眠りへと落ちていく。 落ちながら、耳元で優しく甘やかな、吐息混じりの声が聴こえた。 ｢貴女を愛してる。おやすみなさい。｣ ――――――――――――― 読み方 仄かな(ほのかな) 愛撫(あいぶ) 潤んだ(うるんだ) 慈しむ(いつくしむ) 瞼(まぶた) 気怠さ(けだるさ) 睦み合い(むつみあい) BGMはゆずちゃ様のピアノを使わせて頂きました。綺麗で落ち着ける素敵な曲です。ありがとうございます！ 最初に、恐らく時間いっぱいだと思います。ごめんなさい！！読み易いようにどこか削ってくださっても構いません… PSYCHO-PASSのノベライズを読んだんです。 愛情って良いものなんだな、と再認識しました。 愛の形に貴賎はないし、どんな愛もその間に幸せがあるのなら尊いものだと思います。 ここまで読んでくださってありがとうございました。 よろしくお願いします！ #台詞 #声劇台本 #声劇 #1人声劇 #一人声劇 #朗読 #BGM #ゆずちゃ