英雄と呼ばれた魔法使い【二人用声劇台本】
モノカキ
英雄と呼ばれた魔法使い【二人用声劇台本】
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秘密を抱えた魔法使いと、彼に憧れた少女の話。
二人の会話文を挟んで、最初と最後に魔法使いの独白があります。
ご使用の際はコメント欄に一言残して頂けると嬉しいです(^^)
■魔法使い
□少女
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■(独白)
塔に住む魔法使い。
王の命を受け、今日も一人儀式を行う。
大昔、この地に掛けられた古い呪い。
魔法使いは国を守るため、代々それを解(と)かんとした。
だから僕は今日も、英雄と呼ばれている。
□先生、こんにちは!
■また来たのか。帰りなさい。
□いやよ、今日こそ跡継ぎとして認めてもらうわ!
■はあ……。(溜息)
□私だって、自分の未熟さは分かってる。でもね、ほら、とうとう魔法学試験に合格したのよ!(証明書を見せる)
■っ……それは……!
□ふふっ先生をびっくりさせたくて、隠れて頑張ってたの。これで跡を継げるわね。
■(声音を変えて)……一言、きちんと言わなければ分からないようだな。
□え?
■そんな物はただの紙切れだ。そもそも君の努力は無駄なんだ。
□ひ、酷いわ。私がどれだけ……
■今まで黙っていたが、君は跡継ぎになどなれはしない。君みたいな人間を、僕が認める訳ないだろう?
□っ……わ、私はただ、先生みたいになりたくて…………先生の馬鹿!(半泣きで駈け出す)
■(独白)
塔に住む魔法使い。
王の命を受け、今日も呪いをその身に受ける。
代々それは受け継がれ、誰もが苦しみ、死んでいった。
もうすぐ僕は死ぬだろう。呪いに体を蝕(むしば)まれ。
君をここに閉じ込めさせやしない。
さようなら、大好きな君。
どうか僕を最後まで、英雄でいさせてね。
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以前創作したものをアレンジしました。かなり削ったのですが、尺がギリギリかもしれませんので、使いやすいようにセリフを変えて頂いて構いません。
bgmお借りしました。
■魔法使い
塔に住む魔法使い。秘密を抱えている。平静を装っているが、体はほとんど呪いに蝕まれている。
□少女
魔法使いの仕事に憧れ、毎日のように塔を訪れる。いつも笑顔だが、その裏ではかなりの努力家。
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