【朗読台本】夢の光【一人声劇】
台本:恵音 読み手:あなた
【朗読台本】夢の光【一人声劇】
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朗読台本です。『人』シリーズ第4弾。
光が差せば、影ができる。
光が強くなれば、影は濃くなる。
光とは何であり、何を照らしているのか?
影とは何の為にその存在を主張するのか?
第1弾 【存在理由】
https://nana-music.com/sounds/02b3dc7a/
第2弾 【裁縫少女】
https://nana-music.com/sounds/02b51942/
第3弾 【色のない街】
https://nana-music.com/sounds/02bacd58/
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※一人称、文章の変更、設定、世界観。
ご自由にどうぞ。
まだ僕が幼かった頃
憧れていたものがある
それはどんな逆境も理不尽も困難も
最後には何とかしてしまう
そんなヒーローに憧れていた
世の中には両親、兄弟、友達、学校、会社
様々な場所と関係が存在し
様々な〝負〟が存在する
自分の背負う負を、あのヒーローのように
振り払ってみたい…輝いてみたい…
そう思った
でもその憧れは日に日に増すばかり
僕の影は濃くなるばかりで輝きを失った
どんなに努力しても
どんなに足掻いてみせても
僕はヒーローにはなれなかった
結局それは憧れで、理想で、願望で
手の届くようなものではないのだ
僕はヒーローが嫌いだ
理想的で、完璧な
誰からも好かれ、愛されるヒーローが嫌いだ
何の理屈も、根拠も無い力で
どうにかしてしまうヒーローが嫌いだ
僕はヒーローが憧れだった
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