【声劇】Beautiful World

cv.◯◯ 作曲・演奏/りん 台本/襖猫

りんさんの演奏する 【ピアノBGM】お父さんへ をお借りしました。 盲目の少女と、その父のお話です。 娘は12歳前後、 父は30歳前後を想定していますが、 自由に演じていただいて問題ありません。 #ピアノ #BGM #しっとり #オリジナル ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 娘:お父さん、今日の夕焼けはどんな色？ 父:そうだな…。 青空に金色の陽(ひ)が溶けて 燃えるようなオレンジ色をしているよ。 娘:そう。 それはとても素敵なんでしょうね。 父:…私がお前の眼になってやれたら、 何度そう思ったか知れない。 娘:私は幸せよ？ こうしてお父さんとお話が出来るし、 気分の良い時には 歌を口ずさむ事だって出来るわ。 それに… お父さんが私の眼になってしまったら 私は独りぼっちだわ。 独りで見る夕焼けなんて哀しいだけよ。 父:それでも…少し残念なんだ。 私には…こんなにも綺麗な世界を お前に教えてやる事が出来ない。 娘:お父さんの言葉はね。 映写機のように、 私にいろんな景色を見せてくれるの。 揺らめく暖炉の火を。 夜空を埋め尽くす星空を。 一面に咲いたプリムラの花を。 だから… そんな悲しい事を言わないで。 父:ありがとう…。 ずいぶん冷えてきた。 そろそろ家の中に入ろうか。 娘:ええ。 明日もまた綺麗な世界と出会えますように。