【声劇】 『愛憎』 【朗読】
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【声劇】 『愛憎』 【朗読】
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好きも過ぎれば……
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《台本》
好きだよ。
そんな風に伝えることができたなら、僕は君を失わずに済んだのかな。
君の長い髪が好きだった。
君の笑顔が好きだった。
君の、君の、君の……うぅっ。
……………君はもういない。
どうして君は死んでしまったの?
僕の隣に横たわる彼女の瞳は、まるで星を失ってしまった夜空のように伽藍堂で。
君はいつも僕に笑いかけてくれた。
僕は嬉しかった。
ずっと、僕に、僕だけに、笑いかけてくれれば、それだけでよかったのに。
横たわる彼女の周りから、真っ赤な花が咲いていく。
さようなら。
僕はただ一言呟いた。
その声音は冷たく、彼の右手に握られた刃物に似て無機質だった。
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