【声劇】不死の国

cv.◯◯・◯◯ 音楽/卓SEA 台本/襖猫

卓SEAさんの 不死の国/Linked Horizonを BGMにお借りしました。 男女共に二十代後半くらいを イメージしています。 二人の関係や、物語の内容については 特に説明はありませんので、 役者の方にお任せします。 ラストのナレーションは、 どちらが担当しても問題ないと思います。 90秒ギリギリを想定しているので、 間やテンポにあまり余裕は無いかも しれないです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー 女:どうして？ 誰かが哀しい思いをしなくても良いなんて こんな素敵な事はない。 そう思わない？ 男:…そうかもしれない。 でもやっぱり…それは嘘なんだよ。 女:クスクス… 「花は散るからこそ美しい」 なんてつまらない事でも言うつもり？ 男:…事故にあった人が、 病に倒れた人が、 取り返しのつかない傷を負った人が 次の日には何も無かったように 街を歩いている。 それは…やっぱり不自然なんだよ。 女:それはあなたの勝手な正義感じゃない！ 大切な我が子が帰ってきて 喜んでいる人がいる！ 失った恋人を取り戻して 歓喜する人がいる！ それの何が不満なの！？ 男:それが僕たちのエゴだったんだよ。 失ったものを取り戻せたら… 2度と失う事の無い世界があれば… でも、そうじゃなかった。 僕たちのした事は、 誰よりも 命を軽(かろ)んじた行為だったんだ。 女:きっと後悔するわ。 男:一緒に後悔しよう。 女:私たちは…許されるかしら。 男:償い続けよう。 たとえ許されなくても。 薄暗い空間 隙間(すきま)なく並ぶ大量のカプセルに 収められているのは 無数のケーブルが繋がれた かつて「人間」だったモノ 目の前の大きなレバーを降ろすと 「それ」は 断末魔のような轟音と共に崩れ落ちた