【声劇】藤の屋敷【台本】
にな
【声劇】藤の屋敷【台本】
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拙くて申し訳ない
今年もとても綺麗ですね
台本
「私はいつもこの時期がくると心が弾む」
都(みやこ)の外れにある屋敷は、この春の時期になると藤の花が屋敷を覆うように咲く。
そして、いつもこの時期にだけ屋敷の主人が帰ってくる
1度、藤の花の見事さに誘われてしまい、知らず知らずのうちに屋敷に足を踏み入れ、舞を踊るかの如く藤の花を楽しんでいた。
そんな私に屋敷の主人は一言
「美しいな」と告げた。
それから毎年、この時期になると私は屋敷に足を運んだ
「今日もお綺麗ですね…」
藤の花が返事をするように揺蕩(たゆた)う
「明日は雨になるそうです……そろそろここの藤も……」
藤の花びらが、はらりと落ちる
「また来年も、藤の花を見に来てもいいですか?」
藤の花見たさに…そう零(こぼ)しつつ
貴女に会いに…
「今年もとても綺麗ですね……」
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#台本 #声劇 #六条睡の台本
Comment
1commnets
- にな文章量も丁度良く、噛み締めながらゆっくりと読めました。 拙いながら綺麗な台本が読めてとても嬉しい。 いつも素敵な台本ありがとうございます。