【声劇台本】ペットボトル
私(あなたのお名前)
【声劇台本】ペットボトル
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一人用声劇書いてみました。
ドキドキで投稿します。
短いです。性別は特に関係ありません。
アドリブ大歓迎です。
#声劇 #台本 #一人声劇
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いつからここにいるのかわからない。
どうしてここにいるのかもわからない。
なんならここがどこかもわからない。
わかることといえば、私はこの男の前で棒のように立ち尽くし、身動きひとつ取れなくなっているということだけだ。
この世は1つです。
目の前の男は言った。
この1つの世の中を、同じ魂が何度も何度も巡るんです。
淡々と言葉が紡ぎ出されるその唇を、私はただぼんやりと眺めていた。
男は覗き込むように、
だから結局は同じような歴史を辿るんですよ。
吸い込まれそうな瞳に抗うことなく、私はふいに闇に飲み込まれた。
目を覚ますと男がいた。さっきまでと同じように私の前に立ち、後ろ手に腕をくんで頬には笑みをたたえていた。
その目は笑っていなかった。
男は言った。
あなたは何回目だと思いますか?
あなたは何回目だと思いますか。
何回目?
使い古された魂はリサイクルされます。
ペットボトルみたいにね。
あんまり同じ魂が巡ってると飽きてきますから。
男の目が一瞬笑う。
さて、次のペットボトルは誰でしょう?
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