【一人声劇】いつかを信じて。【台本】
朗読者【暇ちゃん】
【一人声劇】いつかを信じて。【台本】
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はい、棒読みに近いような…
(;-ω-)ウーン
よければ聞いてください
((。´・ω・)。´_ _))ペコリ
台本⤵︎
一日目、彼は僕のために自分のおやつを我慢してビスケットを二枚持ってきてくれました。彼の名前は知りません。多分、一生知らないでしょう。
七日目、今日は雨でした。彼は僕のために傘をずっとさしていてくれました。彼の体はびしょ濡れでした。彼の名前は知りません。何も何も知りません。
10日目、彼は来ません。いつもいつも来るのに、雨の降った翌日から来ません。彼の名前は知りません。探しようも無いのです。
15日目、また、雨でした。でも、今日は何かが違います。まるで、何かを悲しんでいるような雨でした。大勢の人が畑の小脇をぞろぞろと歩いていきます。先頭で運ばれている大きな箱から、彼の匂いがしました。ビスケットをクッキーを、傘を差してくれた彼の匂いがしました。何故でしょうか。
20日目、今日も彼は来ません。彼の名前は知りません。でも、いいのです。名も知らない彼はやってきますから。ビスケットを持って、必ずやってきますから。
僕はずっと待ってますから。
#一人声劇 #台本 #声劇 #朗読
解説
【僕】は野良犬です。【彼】は村の少年です。彼は、野良犬のために自分のおやつを我慢して、餌として野良犬にあげています。時には、雨の日にこっそり家から抜け出して、自分を犠牲に傘を一日差してあげることも。しかし、それが災いして彼は風邪になってしまいます。ここの村は、貧しく医者もいません。そのせいで彼は風邪をひどくして、死んでしまいます。大きな箱は、棺桶みたいなものです。でも、野良犬はそんなことを知りません。もうこの世にいない彼をずっと信じて待ち続けるのです。
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