[声劇台本]とある役者の終劇譚(グランドフィナーレ)
読み手様 :×泊楽天
[声劇台本]とある役者の終劇譚(グランドフィナーレ)
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敵対勢力に追い詰められた、とあるファミリーのボスとその部下【アクター】のやりとり。
【アクター】のあだ名で通るその部下は、これまで国籍、年齢、性別、地位...あらゆる人物を完璧に演じ、ファミリーを影から支え続けてきた。
【アクター】の本当の名前、本当の生まれ育ち、本当の年齢は誰も知らない。
ただ最後まで誰かを演じ、舞台の上に立ち続け、その役割を全うする。
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⚫=ボス
○=アクター
⚫「くっ、一回次の拠点へ退避するぞ!」
○「それじゃキリ無いって。ねぇ、奴らの目的は『ボス』の死、だよね?」
⚫「こんな時に何を...おい、お前何を考えているんだ、まさか」
○「(前の台詞に被せ気味に)ボース。大丈夫、ヘマなんてしないさ。私は【アクター】。どこの誰にだって完璧になりきる。もちろんボスにだってね。...言ってる意味、わかるよね?」
⚫「駄目だ!!それだけは、身代わりになるのは許さーーー」
○「(前の台詞に被せ気味に)もう遅い。今から私が『ボス』だ。...さぁ野郎ども、早くその自称ボスを連れていけ?なるべく遠くにな。」
⚫「待て、嫌だ!まだお前の名前すら知らないのに!!おいっお前ら離せ、離せーーっ!!」
○「ふふっ、マフィアのくせに、ほんとにお人好しだよねぇ...最後に演じるのがあなたなら部下冥利、そして役者冥利に尽きるってものだよ。......元気でね。」
○「そろそろ敵さんのお出ましかな。【アクター】の最終公演、目ぇ見開いて御覧じろ?偽物が本物に見えるくらい、魅了してやるからな!」
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