夢現の仮想 エピソード4 CalamityRepar -災いの死神Ⅰ-
ゆーま
夢現の仮想 エピソード4 CalamityRepar -災いの死神Ⅰ-
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「セントラルの案内人?」
「ええ。そういう職業もあるとそこの妖精から聞きませんでした?」
「いや、まだそこまで詳しい説明はされてないし…」
「ならよかった。商人とかがたむろする場所があるんですよ。そこで現在の情勢とか色々な情報を仕入れられる場所があるんですよ。いきませんか?」
ならよかった?どういうことだ?しかもどっかに連れていこうとしてるし…
身なりは確かに商人ぽいが、なにかがおかしい。
「んーとさ。ハル?これいった方がいいんじゃない?最初は情報が多い方がありがたいし。習うより慣れろって言うじゃない?」
「あ、ああ。確かにそうだな。」
「話はまとまったみたいですね。じゃあ行きましょうか。」
数分後…
「ハルさん…でしたっけ?なんかすごく将来有望な気がしますねぇ。うちの兵団で働いてみませんか?」
「ん?兵団ってセントラルの?」
「え?…ああはいそうです。」
なんで今戸惑った?話せば話すほど怪しい…
「着きましたよ。氷の洞窟です。」
「寒そうだね。ハル寒いとこ苦手じゃなかったっけ?」
「あ?ああ、どっちかっていうと苦手だな。」
「ねぇゼンさん?街ってどんな感じなの?」
「馬車で商品を運んでた時代ってわかります?その時みたいに街は活気で溢れてますよ。」
「なあ?俺もひとつ質問いいか?」
「ええ、どうぞ。」
「全然人を見かけないんだがほんとにここでやってんのか?」
「隠れ家的な場所ですからね。大抵の人はこそこそ裏口から入りますから見かけなくて当然でしょう。っと。そろそろ広間につきますよ。」
「やあ、遅かったじゃないかゼン。」
人がいる…ほんとにやってたんだな…でも2人だけ?
「生け贄をこっちへよこせゼン。」
「生け贄?」
「ハルさん、ユキさん、騙してました。あなたがたのどちらかに…恐らくハルさんの方だと思われますが災いの死神を復活させるための生け贄になっていただきます。」
「ねぇハル!!」
「どうしたフィー」
「あそこにいる二人は、セブンレジスタンスのno.7のテイマーとno.6のサモナーじゃ!!」
「え?セブンレジスタンス?」
「クック…妖精持ちか…まあとりあえず男の方をこっちへ。女は後で売り飛ばしとけ。金になるからな。」
「ということです。ハルさん。」
「いやだと言ったら?」
「この状況で言えるー」
「いやだと言ったらゼンを生け贄にする」
「そんな旦那様!!私はちゃんと仕事もしてますしまだまだ使えます!!」
「と、いうことだサモナーどうする?」
「言わなくてもわかってんだろテイマー。クック…ゼンを生け贄にしてあいつらで死神の力がどんぐらいか見る、だろ?」
「ねえハルどうする?」
「どうするもこうするもねえ。逃げるぞ!!」
「クックックッ…逃げられないよ?結界が張ってあるからね♪もちろんゼンもだよ?」
やっと、頭が回ってきたかな。
つまりこういうことか。
ゼンは商人といっていた。商人っていうのは損得勘定で物を判断する場合が多い。だから反逆者側に寝返った。恐らく目の前に大金をつまれてな。で、今から復活させようとしてるのは相当ヤバイやつ。目的は、街の破壊とかそんな感じか…そして自分らが王になろうっていう魂胆か。
「契約が違うじゃないか!!金だ!!金をよこせ!!」
「ゼン…何か勘違いしてないか?この仕事をしてくれれば1万mpをと言ったところでお前が返事したじゃないか。誰も払うとは言ってないぞ?」
「嘘だ…嘘だ嘘だ嘘だ!!」
「ギャーギャー喚くなゼン…クック…面白いなぁ…人ってのはこんなに愚かなんだねぇ♪おいテイマー。もう飽きた。早くやれ。」
「はいはいわかりましたよ…ゼンこっちにこい」
「やめろ…う、うわ止まれ!!なんで体が勝手に動くんだ!!お前の技にはかかってないはずだ!!なぜだ!!」
え…ゼンが自らテイマーのもとへ…
「最初に会ったときにかるーくかけといたんだよ?」
「最初っからこうするつもりだったのか!!」
「ハル、捕捉しておくとテイマーの能力は調教師、サモナーは召喚師じゃ。」
「ゼンをテイムしたあとにあれを生け贄に召喚するわけか…面倒だな…」
「あと全員にはコードというものがあるんじゃ。それは個人の能力を表すもの。ハル、ユキ。戦ってる間に自分のコードが見つけられなければ…言いたくはないんじゃが…死ぬぞ…」
「うわぁやめろやめろやめろやめろやめ…」
ゼンが魔方陣に飲み込まれていき、紫に禍々しく光った。
to be continue…
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