図書館の桜【1人声劇台本】
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図書館の桜【1人声劇台本】
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いつもの特等席に座る君。
図書館の1番隅の方、窓際の、ちょうど大きな桜の木の真横。
初めて君を見たのは去年の春のこと。
ちょうど桜が満開だったんだけど、少し風が強くて桜の花びらがヒラヒラ舞っていた。
窓の外の満開の桜、その横で静かに古典の本を読んでいた君の横顔....その姿は写真みたいに私の頭に焼き付いて、今も私を苦しくさせる。
今年も桜の季節がやって来て、やっぱり君はいつもの席。窓の外には桜の木。1年の時が経った今も、君は変わらずここにいてくれる。
皆、1年も経てば変わってしまうのに。
「何読んでるの....?」
なぜその時、私は君に話しかけてしまったんだろう。
君が教えてくれたその歌が、もう頭に焼き付いた。
「拾遺集...紀貫之の歌....」
その歌は
「桜散る 木の下風は寒からで
空に知られぬ 雪ぞふりける」
ああ、まただ。また苦しい。
注
拾遺集 : しゅういしゅう
紀貫之 :きのつらゆき
木の下風 :このしたかぜ
歌の意味 : 桜が散るこの木の下を吹く風は寒くないのに、空には知られない雪、桜の雪が降っている
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お久しぶりです。みーたです。
今回は私の好きな歌をベースに台本を書いてみました。このアカウントでは台本初投稿ですね!いぇい!
あ、注にある歌の訳なんですが、これは私がこんな感じ〜って訳したものなのでご了承お願いします。桜の雪、とかの部分違和感感じられる方いらっしゃると思うんですが、こう書いた方がどんな方にも分かりやすいかなあ、、と私なりに考えてみた結果です....ご了承ください......(ご了承しつこい)
あ、あと1人声劇なので「」の部分は男の子の言う部分とかないです!全部お一人で演じていただいて構いません!注文多くてうざいですね!すみません!!
私の学校は山の上なので、つい先日桜が満開でした🌸でももう散ってきちゃいましたね。。そんな風景を見て思い出した歌です。紀貫之さんのなかなか粋な歌ですね。是非皆さんにもこの歌とともに桜の木散る様子を儚く、切なくも素敵に過ごしていただきたいと思います!
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