創世のガンモドキ
AKINO
創世のガンモドキ
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おでんを始める日、鍋(いのち)の火の下で
すじ肉たちの声の遠い残響お鍋に響く
無くした具材すべて、愛した具材すべて
この手に抱きしめて、昆布出汁を取っていくの
答えの潜む琥珀の糸こん
出会わなければ、大根が好きでいられた
不死なる瞬き持つ煮卵、傷つかないで僕のあげ
この気持ち知るために生まれてきた
一万年と二千年前からがんもどき
八千年過ぎた頃からもっと恋しくなった
一億と二千年後もがんもどき
君を知ったその日から僕のおでんにがんもどき絶えない。
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