衝動×パンデモニクス
PolyphonicBranch
衝動×パンデモニクス
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~Prologue~
ここは架空の街 [東京]
喧騒にまみれたその街の一角
そびえ立つ高層ビル群の中でも一際目立つ、鏡面ガラスの窓がまばゆいほど反射する近代的な建物
規則正しくビルの中に吸い込まれていく人々
善良な人々が働く誰もが知る優良企業
広いホールには何十台ものエレベーターが忙しそうに上へ下へと動いている
ホールから入り組んだ通路に進み、セキュリティカードでいくつもの扉を通り抜けて入る部屋
そこにもたった一台、稼動しているエレベーターがある
指紋認証で乗り込み地下へ地下へと降りていく
着いた先、ここはいつもひんやりと空気が冷たい
迷路のような通路には、いくつもの無機質な扉が並んでいる
すべて防音、音は聞こえてこない
響くのは自分の靴音だけだ
ひとつの扉の前に立ち、指紋認証でロックを解除し扉を開く
情報収集は完璧だ
長い年月をかけてこの時のために準備をしてきたんだ
何が大切なものか、もう忘れてしまった
神に祈る方法さえも
・・・さあ、そろそろ舞台の幕開けだ
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