【声劇台本】step

【台本】もやし×【声】あなた

BGMを拝聴して子供の頃を思い出しながら、書いたものです。 ───────── 一歩、もう一歩 どれだけ積み重ねても 圧倒的に違う歩幅に 距離は開いていく 駆け足しても やっぱり埋まらない でも諦めずに走ったら追いつける そして追いつくたびに 疲れた僕は膝に手を付き 肩で息をする その間に彼はまた離れていく 伸ばした手は掠りもしない それでも幼い僕は走っていた気がする 今も似たようなもので 夢という彼を追いかけて もう随分経つのに 彼の背中は遠いままなのだ 僕が走ることをやめただけかもしれないけれど でも 彼は僕を待ってはくれない 止まれば もっと離れていくのだと いつも僕を半分振り返って見るだけで 声をかけることもない ただ 僕は知っている あの頃よりも大きくなった歩幅で 一歩、もう一歩 その繰り返しをしなければ 彼には追いつけないのだと だからぼくは今日も歩いていく ───────── 素敵なBGMをありがとうございました