景色
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景色
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最後
街を濡らした気まぐれな霧雨が
太陽に照らされて
稲穂の海が輝いていた
君を拒んだこの景色と青い思い出が
暖かい温度を連れてきて
優しく僕の頬を撫でた
戻れない。あぁ
戻れないのさ
無くさない。ただ
無くさない。
美しく広がる景色に不釣り合いな気持ちが
そっと静かに、ぎゅっと確かに
胸を締め付けている
君が流した一欠片の雫が
奥に秘めてきた、想いを連れてきて
稲穂の海がざわついた
何もない。ああ
何もないから
変えれない。ただ
変わらない。
僕を拒んだあの景色に置き忘れた気持ちが
きっと静かに、ずっと確かに
僕を繋ぎ留めている
僕を濡らした季節外れの雨が
溢れ出す前に
そっと、そっと静かに
歩き始めるよ
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